私設のコスチューム博物館 Hope House Costume Museum
今回は、今年で解説20周年を迎えた、私設のコスチューム博物館のご紹介です。
こちらを運営なさっているのは、ノティさん。
80年代に旦那様がお仕事で日本に長期出張なさっていた際に、日本にも滞在なさったご経験のあるレディです。
(絵本に出てきそうなノティさんのお家とお庭。17世紀に建てられました)
ピーク ディストリクトでも美しい村として知られるAlstonefieldという美しく小さな村。
ハドンホールやチャッツワースのあるベイクウェル、そして湧き水の里であり貴族の温泉街として発達したバクストン、更にはアンティークマーケットとアンティークショップ街でのお買い物が楽しいアシュボーンという街、何処からでも車で30分という好立地です。
人口約300人という小さな村ですが、風光明媚で「美しい村」の賞を過去に何度も受賞していたり、パブレストランが美味しくて評判でロンドンから政界や王室の方々もお忍びでいらっしゃる事もあり、マナーハウス(以前にご紹介いたしました)のB&Bや貸しコテージも素敵で、ピークディストリクトでも少しポッシュな(気取った)村とも言えます。
(ノティさん宅の窓辺を彩る花々)
でも人々はフレンドリーですし、夏は村のグラウンドでクリケットチームもクリケットの試合をしている様子がなんとも言えず素敵です。
夏の間に限りますが、月に一度、最後の日曜日はカーブーツセールと言って蚤の市も行われますので、田舎の小さな村とはいえ、なかなかにイベントの多い村とも言えます。
住人の皆さんも自宅とガーデンに愛着を持った方々が多いので、夏はガーデンを見ながらの散策も楽しめます。
さて、そんな村でひっそりと運営される私設ミュージアムですが、運営者のノティさんがとっても楽しいレディで、彼女と過ごす時間も楽しみの一つと言えるでしょう。
衣装やアクセサリーの説明もノティさんがして下さいますし、お庭も素敵で癒されます。
(リトル ブラックドレスのコーナーにて)
とんがりお屋根を活かしたディスプレイ。
リトル ブラック ドレス、とはよくイギリスの女性が「お食事会やパーティーなどの外出に着て行くシンプルなドレス(ワンピース)」の事です。
様々な時代のLBDが沢山並び、素敵だったり可愛らしかったりと、二枚として同じものがないなんて贅沢ですね。
(ミスター セルフリッジの展示コーナーにて)
私は個人的に帽子が大好きなので、どうしても帽子に視線が集中してしまうのですが、ダウントンアビーや名探偵ポアロの頃の女性のドレス等も大変素敵です。
ドレスだけではなく小物も充実しているのでゆっくり見ていると時間を忘れそう。
(ファッションに歴史ありで、各コーナーをテーマに沿って展示しています)
お裁縫の先生でもあるノティさんが写真から復元したという戦時中のウェディングドレスや、貴婦人たちの外出着の変遷など、まるで一冊の本がかけそうなノティさんの説明を聞くのも楽しいです。
ミュージアムからフィールド(牧場)を横切って徒歩数分のご自宅にはティールームがあります。
(見るからにちょっと気の荒い羊がいるそうで、フィールドを横切るのが強い方は道路からどうぞ)
ご自宅の母屋部分は、17世紀の建物です。
(ダウントンアビーを彷彿とさせる、部屋ごとの呼び鈴のディスプレイ)
お宅にマッチしていますね。
そこから1980年代に離れに作ったというティールームへと招き入れてくださいます。
(入り口まではレッドカーペットが敷かれ、ティールームのサインも出ています)
こちらは完全予約制、そして貸切でお茶会が楽しめるとあり、なかなかの人気だそうです。
ティールームのインテリアもとても素敵です。
(こちらはティールームの暖炉。大きな円卓の後ろにあり、厳かな雰囲気を醸し出しています)
20世紀に増築したとは思えないでしょ?と誇らしげなノティさんです。
(優雅なこのお部屋の他にも、お庭でのティーパーティーや、お庭にあるジプシーキャラバンでのお茶会も可能です)
(お庭で摘んだお花とヴィンテージの食器がとっても似合っています)
アフタヌーンティーでサーヴされるケーキなどはベイクウェルのベーカリーから仕入れたりしているそうです。
(素敵なインテリアですね)
落ち着いた色調の壁と、アンティークのデコレーションがとても素敵です。
ノティさんはとあるオークションハウスの特別顧問としてご活躍なさっています。
「オークション楽しいわよね!これはいついつ、どこで手に入れたのよ…。」などというお話もしてくれます。
(サーヴしてくださる食器はヴィンテージのコレクションから。)
これらのコレクションは品物によっては販売もなさっていますし、英国内限定ですがなんとリースもしているそうです。結婚式やパーティーなどに人気だそう。
特別なパーティーなどに20人以上でも対応しますよ、とにこやかにおっしゃるノティさん。
ノティさんに会いに来るお客様も少なくないようです。
有名オークションハウスから依頼されてヴィンテージの食器鑑定もする程の専門家であるノティさん自らセットしてくれるテーブルでのお茶会なんて、楽しくないはずがないですものね。
時々、ファッションショーやアンティーク&ヴィンテージフェアにも協賛するのよ、と誇らしげなノティさんに、会いにきてみませんか?
イギリスのレディの家(しかもアンティークやヴィンテージの専門家!)に訪問できる機会も特別ですし、楽しい思い出になること、間違いありません。
(こちらはお庭にあるジプシーキャラバンの内部。)
ジプシーキャラバンの中でもお茶会ができるそうです。
暖房設備はありませんので、夏期間限定ですね。
ウェブサイトはこちらです。
最寄駅はダービー若しくはバクストン 駅。
ロンドンからいらっしゃる方は、ダービー駅ですと乗り換えなしでセントパンクラス駅から1時間52分ほどで到着します。
通過駅は5駅。
ダービー駅からオルストンフィールドまでは、車で47分。
直通のバスは出ておりませんが、乗り換えを二回で約2時間。
バスだと遠く感じますね。
若しくはバクストン駅ですが、こちらはストックポート駅での乗り換えがあり、2時間51分で到着します。
通過駅は、ストックポートまではロンドンのユーストン駅から直通で通過駅なし、ストックポートからは9駅です。
更にバクストン駅からは車で30分ほどですが、バスですと乗り換え一度で約1時間です。
当社でご案内のお客様は、乗り心地の良いお車で駅まで送迎致しますし、宿泊先のご相談&ご予約、ノティさんのミュージアムとティールームの前後に楽しいアクティヴィティ(乗馬、サイクリング、ウォーキング、若しくは貴族の館巡り等)も組み込めますので、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。